街角にある優しさの箱“ホスピタリティーボックス” の魅力
- リンクを取得
- ×
- メール
- 他のアプリ
サウスカロライナもすっかり春らしい陽気になってきました。
先日、ボランティア活動の帰り道に、街角に設置された「ホスピタリティーボックス」にチョコレートを寄付してきました。
「ホスピタリティーボックス」って何?と思われた方も多いかもしれません。
今回はこの心温まる仕組みについて、私の体験とともに詳しくご紹介していきます。
■目次■
- ホスピタリティーボックスとは?アメリカ版“おすそ分け”文化
- どんな物を入れていい?ルールとマナー
- ボランティア先で起きたトラブル
- 数日後に見に行ってみたら…?中身から感じた優しさ
- もっと広がればいいのに!“どこでもドア”のような未来を想像
- おわりに
「ホスピタリティー(hospitality)」という言葉、日本でも東京オリンピックの際に話題になりましたね。
英語で「思いやり」や「おもてなし」を意味します。
ホスピタリティーボックスは、そんな精神を形にした街中の小さな箱です。
中に食品や日用品などを入れて、必要とする人が自由に持ち帰れるようになっています。
不用品をボックスの中に入れて見ず知らずの人に”おもてなし”をするわけです。
寄付は誰でもOK。不要になった物でも、まだ使える物なら歓迎されます。
日本でいうと、畑の横にある無人野菜販売所に少し似ているかもしれません。
ただし、このボックスは完全な“寄付”なので、中のものをとってもお金を入れる必要はありません。
ホスピタリティーボックスに入れられる物の基本は食品。
ただし、未開封で賞味期限内のものに限られます。缶詰やスナック菓子、インスタント食品など、保存の効くものが好まれます。
私が今回入れたのは、同僚からもらったキットカット。
ボランティアの帰りに受け取ったのですが、甘いものが苦手な私は「これはボックスに入れよう」と即決。
寄付もできて、誰かの笑顔にもつながれば一石二鳥です。
食べ物以外にも、文房具や衛生用品、小物類などもOK。大切なのは「清潔で使えるもの」を入れることです。
これは本専用のホスピタリティーボックス。隣の街の公園に設置されていました。
私が定期的に通っているボランティア先でも、以前ホスピタリティーボックスが設置されていました。
お店の商品はすべて寄付されたもの。私も“ゆるミニマリスト”として、不要になった服や雑貨をせっせと持ち込んでいます。
中には下着や靴下などもあり、最初は「誰が履いたか分からないパンツを履く人がいるの??」と驚きましたが
これが結構売れるんです…。茶色いシミがついてるよ!と言っても
と笑顔で言われてそれ以上何も言えませんでした…
しかし、そんな善意のボックスも悪用されることがあります。お店の外に設置されていたボックスの中身がある日盗まれてしまいました。
それ以来、その場所でのボックスは撤去され、寄付は手渡しのみになりました。
善意が通じないこともある現実に少しショックを受けましたが、それでも支援の形を模索し続けることが大切だと感じました。

チョコレートを入れた数日後、「あのボックス、どうなったかな?」と気になり、ランニングついでに見に行ってみました。
すると、白髪の男性がボックスを覗いていました。
何かを入れたのか、持って行ったのかは分かりませんでしたが、その様子がとても自然で、ホスピタリティーボックスが地域に根付いているのを感じました。
中をのぞくと、私が入れたキットカットはなくなっており、新たに食品の缶詰が3つと、使いかけのシャーペンが1本入っていました。
図書館で本を読んでから再度確認すると中身は変わらず。しっかりと活用されていることが分かり、嬉しくなりました。
さらに後日、なんと新品のボックスが設置されているのを発見!以前のものより清潔でしっかりした作りに改善されていました。
中に砂やゴミを入れる心ないイタズラもあるようですが、こうして進化を重ねていく姿に希望を感じます。
特にメキシカンレストランではチップスが食べ放題で、結構な量が無駄になることも珍しくありません。
これが、世界の飢餓に苦しむ地域に届けば…と考えずにはいられません。
このホスピタリティーボックスが「ドラえもんのどこでもドア」みたいに、世界の必要な場所に現れて物資を届けられたら。
そんな未来がいつか現実になるといいなと、妄想がふくらみます。
日常の中でちょっとした優しさを届けるホスピタリティーボックス。
アメリカの「おもてなし文化」が息づくこの取り組みは、きっと日本でもヒントになるはずです。
この記事が「誰かの役に立つことをしたい」と思うあなたの背中をそっと押せたら嬉しいです。
ではまた次回の投稿で!
Yoko
- リンクを取得
- ×
- メール
- 他のアプリ
コメント
コメントを投稿